ハーブ物語 クラリセージのお話

ハーブ物語
クラリセージのお話

眼の洗浄に使われてきたクラリセージ

クラリセージは南ヨーロッパが原産の2年草、または多年草の草本です。草丈は30~120cm程になります。白やピンク、紫、青などの様々な色の花を咲かせます。寒さに強く、庭にも植えることができるとても身近な植物です。

クラリセージの名前はラテン語の「クラルス」から由来しています。「明るい」、「清浄な」という意味です。
古代にはクラリセージが眼の洗浄に利用されていたことから、「クリアーアイ」(Clear Eye)とも呼ばれてきました。

眼を使うことが多い現代人。目が疲れた時に使うと、スッと楽になります。

甘さの中にスパイシーさを感じる香り

クラリセージの香りは、甘さのなかに、少しスパイシーさのある香りです。昔からワインの風味付けにも使用されたり、香水の原料としても利用されてきました。

マスカットワインの香り付けに使用されることがあり、「マスカット・セージ」とも呼ばれています。
このほのかな甘みを含んだ香りが、気分を高揚させ幸福感や陶酔感をもたらしてくれることは古代から知られていました。

心とからだがリラックス

クラリセージは「酢酸リナリル」という成分を含んでおり、精神やからだに対して強い鎮静作用を持ちます。
クラリセージの香りで心とからだの緊張がほぐれてリラックスすることができます。

またリラックス効果だけではなく、心を強壮するという効果があり、優柔不断や混乱、不安といった感情を和らげ、心を安定させ明晰さを回復してくれます。
自身の気持ちにきちんと直面でき、インスピレーションが得られるようになるとも言われています。

女性の味方のハーブとしも有名です

女性ホルモンに似た働きをする成分であるスクラレオールが含まれており、そのためクラリセージは、「植物ホルモン」と呼ばれています。

不足しがちな女性ホルモンを補い、ホルモンバランスを整え、女性特有の月経痛や分娩時の痛みや不安をやわらげてくれるなど、女性にとって本当に心強い植物です。

更年期障害でも、効果を立証する実験結果が報告されています。

そのほか、筋肉痛、けいれん、頭痛、偏頭痛といった症状にもよく、さらに呼吸器系にも働きかけ,咳やのどの感染症、気管支炎などの症状を和らげてくれます。

肌の余分な皮脂分泌を抑えます

肌に対しては、過剰な皮脂分泌を抑え、肌を引き締めてくれます。ニキビや吹き出物になりやすい肌質を改善して、オイリー肌による荒れを予防してくれます。

また頭皮に使用すると、フケの防止や育毛促進、脱毛予防が期待できます。

女性特有の不調に悩んでいる人に、オイリー肌の人に、ぜひおすすめしたいハーブです。

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