ミネラル豊富で、料理もおいしくなる天然海塩

ミネラル豊富で、料理もおいしくなる天然海塩

「精製塩」と「天然海塩」の違いを知っていますか?

毎日の料理にかかせない塩。

でもどんな塩を使っているかを気にしていますか?

「塩は塩でしょう、同じじゃないの?」

そういう人も少なくないようですが、そもそも一般的によく使われている「食塩」は、昔ながらの「天然塩」とは違っていることは意外と知られていません。

「塩田」が廃止され、食卓から「天然海塩」が消えた!

実は昔の日本には、「天然海塩」しかありませんでした。

江戸時代には海水をくみ上げ、塩田に塩水をくみあげた後、平釜で煮詰めて塩をとってきました。

塩作りは江戸幕府によって保護され、税として納めることができるほど貴重なものでした。

しかし海水から塩を作ってきた日本の塩作りが大きく変わったのが戦後でした。

1905年には、明治政府が日露戦争のために財政収入を確保しようと、「塩の専売法」を実施し、塩の販売を政府の管轄下におきました。

効率のために、ミネラル豊富な「天然海塩から99%塩分の「精製塩」へ

やがて政府内に「もっと効率よく、安価な塩を流通すべき」という方針が出され、1971年(昭和46年)に、「塩田法」が施行され、日本の「天然塩」を作る全塩田が廃止になりました。それに伴って日本専売公社が「イオン交換膜製法」によって化学的に塩を製造し販売することになったのです。工場生産の塩は「天然塩」に比べて安価に大量生産できるためでした。

「イオン交換膜製法」とは、イオン交換樹脂膜を使って電気エネルギーで海水の塩分を濃縮し、これを真空式蒸発缶に入れて製塩します。この方法は塩の生産量を飛躍的に増加させました。しかし電気エネルギーを使って得た塩は、塩化ナトリウムの純度が99.9%と高く、ミネラル分がない塩となっていたのです。

ようやく1997年(平成9年)に、1905年に施行されていた塩の専売法が廃止されました。それ以前の約26年にわたり日本人は、昔ながらのミネラルを含んだ「天然海塩」ではなく、塩化ナトリウム99%の塩を食べていたのです。

塩の専売法の廃止で、色々な塩が登場

塩の専売法は廃止によって、今は様々な製法の塩が販売されるようになりました。

その中に「精製塩」もあります。「食塩」とは、いわゆる「精製塩」で、電気分解で作られた塩化ナトリウム99%の塩です。

また最近は、海外からの岩塩も人気ですが、こちらもやはり「精製塩」と同じく塩化ナトリウムの量が多く、ミネラルという点から見れば、やはり「天然海塩」がおすすめです。

「天然海塩」は、海水のミネラル分を豊富に含んだ塩です。近年、塩分の摂りすぎが問題視され、食料品売り場には、「減塩」と名のつく商品がずらりと並んでいますが、実は99%の精製塩そのものが問題なのではという説も出ています。

海からの恵み「天然海塩」が料理もおいしくしてくれる

忘れてはならないのは、ミネラルが健康な体づくりに欠かせない栄養素であることです。

「天然塩」には、マグネシウム、カルシウム、カリウム、亜鉛、鉄など様々なミネラルが含まれており、これらのミネラルは、私たちの体に必要なものを作り出すための重要な働きをしています。

例えばカルシウムやマグネシウムは、骨を作るのに必要です。

また亜鉛は健康を維持するために必要な様々な酵素の働きを促してくれます。

昔の人は、「天然海塩」で日々の食材を調理して、上手にミネラルを取り込んでいたのですね。

塩化ナトリウム99%の「精製塩」の味は単に塩辛さが強いのに対して、 ミネラルを含む「天然海塩」は、塩辛さの底に微妙な旨みやほのかな甘みが感じられます。

そのため「天然海塩」を使った料理には、奥行きのある味わいが感じられます。

「天然海塩」と「精製塩」の見分け方

では、「天然海塩」はどのように選べばいいのでしょうか?

商品名に「〇〇の塩」など地名が入っていれば、「天然海塩」と思ってしまいますが、実は違います。

最近は、「精製塩」にニガリやミネラルを人工的に添加して再加工した「再加工塩」もあり、「天然海塩」を見分けるのが難しくなっています。

「天然海塩」を見分けるにはパッケージの裏の表示を見ましょう。

工程に「イオン膜」「立釜」の文字があれば「精製塩」です。

原料に 塩化ナトリウム99%以上とあれば「精製塩」です。

また原料に「天然塩」の表示の後に「海水」「ニガリ」などの文字があれば「再加工塩」です。

 物の「天然海塩」は、原料に「海水(100%沖縄)」などと表示されています。

また、工程は「天日」「平釜」「焼成」などの表記があるものを選びましょう。

「天然海塩」の場合、栄養分表示にある塩化ナトリウムは、91%から70%代のものもあり、それ以外のカルシウム、カリウム、マグネシウムなどのミネラルの含有量もチェックしてください。ミネラルの含有量は、「天然塩」の産地や工程によって違うので、微妙な味の違いを楽しむのもおすすめです。

おすすめ商品

「オーガニック生活便」では、ミネラルが豊富な「天然海塩」をお取り扱いしています。