
この夏、ヘナ染めに挑戦してみませんか?
髪を確実に傷めるヘアダイ

紫外線が強くなってきました。
合成のヘアダイで傷んでいる髪が、強い日差しを浴びてさらに傷んでしまう夏。
ハリや艶のない髪に悩んでいませんか?
合成のヘアダイ(ヘアカラー)やヘアマニキュアでの白髪染めは、強い薬剤を使うため髪は確実に傷みます。
ヘアカラーは、1剤と2剤の2種類で構成され、これを混ぜた「混合液」を髪に塗布すると髪が染まります。1剤のアルカリ剤が髪を守っているキューティクルを開き、2剤の酸化剤(過酸化水素水)が髪のメラニン色素を脱色し、1剤に含まれる染料を発色させます。発色した染料同士がくっつきあって大きくなり、開いたキューティクルから出られないようになり色が定着します。開いたキューティクルは閉じないので、髪は染まるけれど、キューティクルは開きっぱなしで傷んだままというわけです。染めた髪にツヤがないのはこのためです。
1剤も2剤も、石油系の合成成分で作られています。特に毒性があると言われているのが1剤の染料、「ジアミン」という石油系の成分です。頭皮のかぶれ、赤味、かゆみ、体のだるさなどのアレルギー症状を引き起こす場合があり、放置しておくと、頭痛、めまい、嘔吐などの症状を引き起こすこともあります。
ヘアマニキュアなら大丈夫?

ヘアマニキュアはヘアカラーと違い、髪の表面にカラー剤をコーティングして色をつけるものです。ジアミンを使わないので、髪にやさしいと言われていますが、石油原料の有機溶剤やベンジルアルコールなどが配合されているので、やはり髪のキューティクルが剥がれてしまうため、それを補うために合成ポリマーが配合されています。これらはすべて化学合成成分なので、髪だけでなく頭皮にもダメージを与え、安全とは言い難いものです。
最近話題の白髪染めシャンプーもヘアマニキュアと同じです。2~3日に1回くらいの頻度での使用を推奨しているようなので、ヘアマニキュアよりダメージが大きいかもしれません。
髪と体の健康を守るヘナ染め

一方、ヘナ染めは、植物のヘナで白髪を染めます。
ヘナは、インドや北アフリカなど乾燥した地域に育つ薬草です。ヘナの葉には、ローソニアという赤色酵素色素が含まれていて、このローソニアがタンパク質に反応して発色します。ヘナは数多くの植物の中で唯一、色素が髪の中に入り込むという働きがあります。そのために髪を染めることができるという大変神秘的な植物なのです。
ヘナの最大の魅力は、化学染料を使わずに100%自然の植物で白髪を染めることができること。そのため頭皮や髪にとって安心安全です。そのうえ、ヘナは頭皮に蓄積した化学物質を吸収したり、合成シャンプーやヘアダイでキューティクルを失った髪を補修して艶を与えてくれます。
染める以外のトリートメント効果も!

髪を染める以外にも、ヘナには嬉しい特徴があります。それは、トリートメント効果です。ヘナは、髪にハリ、艶、コシを与えてくれます。インドでは女性はこのトリートメント効果を期待して、黒髪の人もヘナで健康で艶やかな髪をキープしていました。インドの人の黒髪が艶やかで美しいのはヘナのトリートメント効果のおかげです。合成成分のヘアカラーで染めた髪が、キューティクルが壊されてバサバサになってしまうのとは大違いです。
また、ヘナには余分な皮脂や汚れを取る働きがあります。ヘナのペーストを頭皮から塗りこむので、頭皮の余分な皮脂、汚れを取り除いてくれ、頭皮もスッキリきれいになり、頭皮の健康も保ってくれます。
更にヘナにはリラックス効果があります。ヘナを頭皮から髪全体に塗布すると、まず気持ちよさを感じます。そしてヘナを髪に塗って1時間ほど待っている間、体全体の力が抜けて、眠くなるという人もいます。ヘナにラベンダーの精油を2,3滴混ぜると、リラックス効果はさらに高まります。
インディゴと混ぜて好みの色に

ヘナは、ヘナ100%で染めると白髪は、赤オレンジ色に染まります。
でも、ヘナにインディゴ(藍)を混ぜることで、その配合量によって明るいブラウンから暗めのブラウン、黒に近い色にまでお好みのトーンに染めることができます。
例えばヘナ1:インディゴ1の割合で、自然なダークブラウンに染めることができます。初めからインディゴを配合しているヘナもあるので、それを使うと手軽に染められるのでおすすめです。またヘナは何回か重ねて染めることにより、髪色が深く濃くなっていきます。
ただし、一般に売られているヘナにも、安全とは言い難いものがあるので注意が必要です。ヘナにも「合成色素入りのヘナ」というものが存在します。ヘナに合成染料を混ぜることで、簡単に短時間で染めることができるからです。例えばパッケージの裏の全成分表示にヘナの他に「2-アミノ-6-クロロ-4-ニトロフェノール」、「HC青」や「HC黄」、「塩基性青」などと表示があります。これらも石油系の合成成分です。必ず全成分表示を見て、自然素材のみのヘナを選びましょう。
慣れれば簡単! ぜひヘナ染めを!

ヘナは粉状なので、適量のお湯に溶いて髪に塗りつけます。
ヘアカラーのように肌に触れると危険な化学溶剤を使用していないので、安心して染めることができます。
最初はハードルが高いとよく言われますが、「やってみると案外簡単!」という声をよく聞きます。
ヘナで染めると染めた後、すぐに髪にハリと艶を実感できます。
ぜひ、この夏、ヘナ染めに挑戦して、髪と頭皮の健康を取り戻しましょう!