化粧品の防腐剤は大丈夫? パート1

化粧品の防腐剤は大丈夫? パート1

化粧品に欠かせない防腐剤

市販の化粧品にとって欠かせない成分が防腐剤です。

確かに冷蔵庫に入れなくても、濁ったりカビが浮かぶこともありませんよね。

市販の化粧品は、通常、3年以上持つように作られています。そのためぜひとも必要になるのが防腐剤です。でもその防腐剤は、肌にとって問題はないのでしょうか?

一般的な化粧品に使われる防腐剤パラベン

化粧品はナチュラルな度合いから見ると、一般的な合成成分主体のコスメ、無添加コスメ、ナチュラルコスメやオーガニックコスメなどに分かれています。その際、防腐剤として何が使われているかを見ると、どんな範疇に入るコスメなのかがだいたいわかります。

現在、最もよく一般的な化粧品に使われている防腐剤がパラベンです。

化粧品の全成分を見ると、その最後の方に、防腐剤の名前が出てきます。

ある化粧水の全成分例

ガラクトミセス培養液(ギュウニュウ)、BG、ペンチレングリコール、水、
メチルパラベン

ほとんどの場合、防腐剤は、化粧品の全成分の最後のほうに記されています。この化粧水ではメチルパラベンが防腐剤に使われていますが、これもパラベンと同じ仲間です。

パラベンはそのほかにプロピルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベンなどの種類がありますが、いずれも石油から合成される化学物質です。

ほんのわずかな量で防腐効果を発揮するパラベン

パラベンは、たった1%の配合で防腐効果が出てきます。

つまり100mlの化粧水に、ほんの1ml入れるだけで、3年間防腐が出来るわけです。

でも近年、このパラベンは、環境ホルモン(偽ホルモン)になるのではという報告が出ています。パラベンは、環境ホルモンとして体に影響を及ぼす可能性があるというのです。

たとえば毎月、1本の化粧水を使っていると、半年で、6mlのパラベンが「経皮」を通じて体内に入ることになります。

でも6カ月でたった6ml。

「だったらそれほど問題はないのでは?」と思ってしまうかもしれませんね。

いえいえ、6mlはあまりにも多い量です。

というのも私たちの体内で、一生涯に作られる女性ホルモンの量は、ティースプーン1杯分、つまり5mlほどしか作られません。

もともとホルモンは、その細胞のところにいって、「細胞を増やして!」などと指令を出す働きをします。

例えば環境ホルモンであるパラベンは、本当に細胞を増やす必要もないのに、女性の胸や子宮周りの細胞のところにいってそのような指令を出してしまう可能性があるのです。

近年、乳がんや子宮関係の病気に悩む女性が若年層の間でも増えていますが、化粧品と無関係とは言い切れない現実があります。

ナチュラル・無添加化粧品の防腐剤は、フェノキシエタノールも

パラベンの次によく使われる合成防腐剤がフェノキシエタノールです。

フェノキシエタノールは、ナチュラルコスメ、無添加化粧品そしてオーガニックコスメと称する製品にもよく使われています。

あるナチュラル美容液の全成分例

オトギリソウエキス、メリロートエキス、オランダカラシエキス、エタノール、ポリエチレングリコール、カルボキシビニルポリマー、エデト酸二ナトリウム、シロキクラゲ多糖体、ピロ亜硫酸ナトリウム、ローズマリー油、フェノキシエタノール、香料

この美容液の防腐剤は、最後から2番目にあるフェノキシエタノールです。フェノキシエタノールは、パラベンと同じく、約1パーセントで効果を発揮し環境ホルモンになりうる可能性があります。つまりパラベンと同じ程度の毒性がある合成防腐剤なのに、何故、ナチュラルコスメや無添加コスメに使われているのでしょうか?

その理由は意外なところにあります。

1980年に旧厚生省が作った、アレルギー性があるとした「102種類の旧表示指定成分」のリスト中にパラベンは入っていましたが、フェノキシエタノールは入っていなかったからです。当時はフェノキシエタノールは、まだあまり使われていない防腐剤だったからです。

化粧品の成分は数多く、全成分を見て、何から作られているのかを把握するにはやはりそれなりの勉強が必要になります。でも全成分の最後に来るパラベンとフェノキシエタノールだけでも覚えておいて、そのような化粧品は避けましょう。

微量であっても、体に深刻な影響を及ぼす合成防腐剤を避けることは、素肌だけではなく、体も深刻な病気になることから守ることができます。

合成防腐剤は、素肌にいる常在菌をほぼ一掃してしまうので乾燥肌になるだけではなく、「経皮毒」として、深刻な病気の誘因になる可能性があります。

防腐剤も乳化剤も天然成分のオーガニックコスメ

「オーガニック生活便」では、合成防腐剤を含む一切の合成成分を使用していない化粧品だけを厳選して、ご紹介しています。これらの化粧品は、抗酸化力が高い植物を組み合わせることによって保存効果を高めています。

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