要注意! 食品添加物が少なく見える一括表示

要注意! 食品添加物が少なく見える一括表示

健康のために必ず食品表示ラベルを見る習慣を

お菓子、かまぼこ、パン、ドレッシング、ハム、みりん風調味料、だし入り味噌など、加工食品を購入するとき、裏に貼ってある食品表示のラベルを見ていますか?

加工食品は、たいてい添加物が使われています。それらのラベルには、ソルビン酸や亜硫酸塩、赤40、ポリソルベート20、アミノ酸など、素材以外の成分名が数多く記載されていることでしょう。そのほとんどが食品添加物です。

「私はいつもラベルを見て買っているから大丈夫」という方は、きっと出来るだけ、食品添加物が少ないものを選んでいることと思います。

しかし、食品添加物が少なく見える表示方法があるので要注意です。

ラベル上では、食品添加物が少なそうに見えても、実はその何倍もの数多くの食品添加物が使われている可能性もあるのです。とくに注意したいのは、食品添加物の「一括名表示」というルールです。

食品添加物が少なく見える「一括名表示」に注意!

食品添加物の表記は、原則として、「物質名」での表記です。

でも、同時に、添加物を意図してどの用途で使用したかによる、「用途併記」と「一括名表記」の表記方法が用意されています。

まず、用途併記の表示は、8種類の用途に分けられます。その用途と物質名が合わせて表示されています。例えば、増粘剤(キサンタンガム)甘味料(スクラロース)、保存料(安息香酸Na )など。

次に、「一括名表示」として、「膨張剤」、「イーストフード」、「調味料」「pH調整剤」、「乳化剤」などがあります。「一括名表示」では、消費者側は、実際に何種類の添加剤が使用されているかを確認することができません。

この「一括名表示」が出てきたのは、ラベルの表示面積が限られている、見やすさ、なじみがあるなどの理由が言われていますが、たくさんの添加物が入っていても、一括で表示されると、なんとなく食品添加物が少ないような錯覚を起こしてしまうため、消費者側は注意が必要です。

※表は横にスクロールできます。

一括名表示例

一括名一括名表示対象添加物例
イーストフードイーストフード硫酸アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム
ガムベースガムベースエステルガム、ポリブテン、ショ糖脂肪酸エステル
かんすいかんすい炭酸ナトリウム、ピロリン酸四カリウム
酵素酵素アスパラギナーゼ、サッカラーゼ、アミラーゼ
光沢剤光沢剤ビーワックス、キャンデリラロウ、セラック
香料香料アセトアルデヒド、酢酸リナリル、プロピオン酸
酸味料酸味料アジピン酸、グルコノデルタラクトン、乳酸
チューインガム軟化剤軟化剤グリセリン、プロピレングリコール
調味料(甘味料及び酸味料に該当するものを除く。)調味料(アミノ酸)、調味料(アミノ酸等)
調味料(核酸)、調味料(核酸等)
調味料(有機酸)、調味料(有機酸等)
調味料(無機塩)、調味料(無機塩等)
グリシン、DL-アラニン、L-トリプトファン
5’-リボヌクレオチドカルシウム
クエン酸カルシウム、乳酸カルシウム
リン酸三ナトリウム、硫酸カリウム
豆腐用凝固剤豆腐用凝固剤又は凝固剤塩化マグネシウム、グルコノデルタラクトン
苦味料苦味料ナリンジン、ホップエキス、カフェイン
乳化剤乳化剤ポリソルベート20、ピロリン酸二水素カルシウム
水素イオン濃度調整剤水素イオン濃度調整剤又はpH調整剤クエン酸、グルコノデルタラクトン、リン酸
膨張剤膨脹剤、ベーキングパウダー、ふくらし粉アジピン酸、炭酸ナトリウム、ポリリン酸カリウム

※表は横にスクロールできます。

用途名併記の表示例

用途名用途目的表示例
甘味料甘味料甘味料(ソルビット)
甘味料(ステビア、サッカリンNa)
着色料着色料着色料(赤3)
着色料(青1、赤40、黄3)
保存料 保存料 保存料(安息香酸Na)
保存料(ソルビン酸、ソルビン酸K)
増粘剤
安定剤
ゲル化剤
または糊料
主として
・増粘の場合:増粘剤又は糊料
・安定の場合:安定剤又は糊料
・ゲル化の場合:ゲル化剤又は糊料
増粘剤(アラビアガム)
安定剤(CMC)
ゲル化剤(ペクチン)
糊 料(加工デンプン)
酸化防止剤酸化防止剤酸化防止剤(亜硫酸塩)
酸化防止剤(V.C)
発色剤 発色剤 発色剤(亜硝酸ナトリウム)
漂白剤 漂白剤 漂白剤(次亜硫酸ナトリウム)
防かび剤
防ばい剤
防かび剤又は防ばい剤防かび剤(イマザリル)
防ばい剤(TBZ)

安全そうで、安全ではない「加工デンプン」

「一括名表示」に含まれているわけではないのですが、「加工デンプン」は、12種類をまとめた記載となっています。一見、安全そうだけれど、実際はそうとは言えないものが「加工デンプン」です。

デンプンの材料は、コーン、馬鈴薯、小麦、米、タピオカなど様々です。

これらから抽出されたデンプンを加工し、つくられるのが、12種類の「加工デンプン」です。

デンプンはたくさんのブドウ糖が結びついたものです。ブドウ糖には3つの反応しやすい箇所があり、そこに化学物質を結合させると「加工デンプン」となります。

12種類の「加工デンプン」は、それぞれ似たような性質を持ち、パン、ドレッシング、ソース、菓子などに使用されています。そして、その中の何種類使っても「加工デンプン」とだけ、一括で表示することができるのです。

「加工デンプン」のなかでも、酸化プロピレンを使った「ヒドロキシプロピルデンプン」「ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン」は、欧州で、乳幼児に向けた食品に使用を禁止しています。酸化プロピレンは、発がん性が認められています。しかし日本では、「加工デンプン」の中にこの2つの加工デンプンが入り込んでいる可能性があります。

加工デンプン12種類
アセチル化アジピン酸架橋デンプン
アセチル化リン酸架橋デンプン
アセチル化酸化デンプン
オクテニルコハク酸デンプンナトリウム
酢酸デンプン
酸化デンプン
ヒドロキシプロピルデンプン
ヒドロキシプロピルリン酸架橋デンプン
リン酸モノエステル化リン酸架橋デンプン
リン酸化デンプン
リン酸架橋デンプン
デンプングリコール酸ナトリウム

「加工助剤」と「キャリーオーバー」の成分は表示不要

「加工助剤」とは、 最終製品になる前に除去されるもの「活性炭(脱色)」、「ヘキサン(油脂抽出溶媒)」などや、その食品にもともと含まれる成分と同じになるもの「クエン酸(果物の有機酸と同じ)、「水酸化ナトリウム(中和で塩になる)」など、食品中に含まれる量が少ないのでその食品には影響しないと考えられているもの「シリコーン樹脂(消泡)」、「グリセリン脂肪酸エステル(消泡)」などです。

そして、この条件のいずれかに該当すれば表示しなくて良いことになっています。

そのほか、「加工助剤」の例として、リン酸(油脂のガム質除去)、炭酸水素ナトリウム(肉類加工の際のpH調節)、次亜塩素酸ソーダ(水の殺菌)などがあります。

また「キャリーオーバー」とは、原材料の製造過程で使われていても、商品の製造には使われず、微量で影響がないと考えられる成分です。たとえば、「煮物に使った醤油に含まれていた安息香酸ナトリウム(保存)」、「レトルトのカレーに使われた肉類の酸化防止に使われていたビタミンC」などは表示不要です。

生産者側の都合で使用される添加物

数多くの食品添加物が、食べる側のためというより、売る側にとって都合よく使われているという現実があります。

食品添加物は、保存性を持たせる、味を一定に保つ、見かけを美味しそうにするなど、商品の販売を伸ばすために、生産者側の都合で添加されています。

食品添加物は、石油から作られた化学物質です。年々、増え続けるアレルギーや深刻な病気(ガンなど)は、体内に化学物質が蓄積することと深い関係があると指摘されています。

そうであれば消費者側は、できるだけ化学物質を体内に入れないために、自然なものを選べる知識が求められます。食品添加物の表示法について知っておくことは、自分や家族の健康を守るためにも必要なことです。