「皿垣開漁協産」ならではの旨味を追求した焼きのり
有明海の海苔は、最大6メートルに及ぶ干満差と、様々な河川から注ぐ豊富な栄養分によって風味豊かに育ちます。通常、海苔の収穫時は晩秋から春にかけての4か月ほどの間ですが、「秋芽一番摘み」は、最初の11月末からほんの1週間の間に収穫された貴重なもの。
そしてもっとも柔らかくおいしいのが「秋芽一番摘み」です。
とくに「成清海苔店」が信頼をおく「皿垣開(さらかきびらき)漁業協同組合」の海苔師たちは、日夜変化する有明海の状況を把握しながら、良質な海苔を育て、採取するための手間ひまを惜しみません。海苔の旨味にこだわる「皿垣開漁協」は、全国に先駆けて「海苔の食味検査」を取り入れ、本当の海苔のおいしさを追求しています。
この海苔は、「皿垣開漁協」の酸処理をしていない「秋芽一番摘み」の海苔だけを使って、「成清海苔店」が豊かな香りと旨味が凝縮した焼きのりに仕上げました。
初めてこの海苔を食べた人は、「これは味つけ海苔?」と思うほど濃い旨味を感じますが、製造中に一切の塩味を加えていません。まさにそれは海苔本来の自然の旨味そのもの。こだわりぬいた海苔の本当のおいしさに改めて感動することでしょう。
旨味の濃い海苔には、ミネラルやビタミンなど豊富な栄養素が凝縮
じつは海苔は、万能な栄養素を持っています。カルシウムや亜鉛などの現代人に不足しがちなミネラルを補給するのにも最適。さらに海苔は、アミノ酸、ビタミンAや Cなども豊富で、細胞を強くして免疫力をつけるので、アレルギーの予防にもなります。若返りビタミンと言われるビタミンEも多いので、とてもたよりになるアンチエイジング美容食材です。
とくに「皿垣開漁協産」の「秋芽一番摘み」を使った焼きのりは、その旨味の濃さそのものが、必須アミノ酸、各種ミネラル、各種ビタミン、葉酸などが多様な栄養素が、各段に豊富に含まれていることを示しています。
ぜひ常備して、日々、おいしく効果も高い、天然のサプリメントとしてもご愛用ください。
商品番号:804515
商品番号:804515
サイズ/枚数:全型10枚
原材料名:乾海苔(有明海産)令和5年産秋芽一番摘み使用
賞味期限:製造日より180日
栄養成分表示(100gあたり推定値):
エネルギー 297kcal たんぱく質 41.1g 脂質 3.7g 炭水化物 44.3g 食塩相当量 1.3g
*海苔は天産物のため、数値には多少の誤差があります。
「成清海苔店」のこだわり
1.海の環境を守りたいから、「酸処理」をしない
通常、海苔は酸処理がされています。ツヤのある黒々した海苔は見るからに美味しそうですが、このツヤと黒さは養殖中の海苔にリンゴ酸やクエン酸をくぐらせる「酸処理」が行われているためです。この処理は海苔の生産現場では一般的に行われており、その目的は海苔の病気を防ぎ、見た目をきれいにするためです。
「成清海苔店」2代目の成清忠さんが作る海苔は酸処理がされていません。成清さんによると酸処理をしないのは、まず海や環境を守りたいという思いからです。
「酸処理に使われるリンゴ酸やクエン酸といった有機酸で、処理自体、人間に害があるという根拠は今のところありません。でも、有機酸を海にばらまくことが問題だと思います。海は大量に有機酸がまかれると、自浄能力で無機にする力が働くので、その過程で膨大な酸素を必要とするため、海の中が酸欠状態になってしまい、魚介類が減ってしまうからです。また、プランクトンの異常発生により、海苔にミネラルが回らず、色落ちの原因になったりします。海の生態系には問題が多い処理です」。
酸処理をしていない海苔は、海を守るだけではなく、味わいも昔ながらのものだということです。
2.おいしい海苔を作るために、年1回の秋芽一番にこだわる
良い海苔の選定が海苔作りの前提です。通常、海苔は春と秋に収穫されます。海苔の秋芽の収穫時は11月初旬から1月まで続きますが、「成清海苔店」は、その最初に収穫した「秋芽一番摘み」だけを使用しています。その理由は、秋芽一番摘みはやわらかく、香りが良いためです。
「成清海苔店」の店主は、「量より質」に徹しています。「皿垣漁港産」の秋芽一番摘みを、店主が吟味して仕入れています。安全にこだわるため、二番摘み以降の海苔(酸による活性化処理が行われています)は仕入れません。そのため年一回の仕入れに限っています。
3.光をいっぱい浴びる養殖方法だから、旨みが豊富
「成清海苔店」で仕入れている「皿垣漁協」では、養殖網を海面より上に引き上げ、太陽にあてる「干出」という手間をかけて海苔の病気を防いでいます。太陽にあたると海苔は赤くなりますが、うまみ成分のアミノ酸が増えて美味しくなるのです。いわゆる「支柱方式」で、四六時中、海に浸かりっぱなしの「浮流し方式」とは異なります。
4.「成清海苔店」独自の焼きの技術で、さらにおいしく
「酸処理」をせず、有明産の秋芽一番摘みを使用している「成清海苔店」の海苔を丁寧に焼き上げます。
焼きは、海苔を表面から焼く技術ではなく、芯から丁寧に焙煎します。海苔本来の風味と極上の舌ざわりを引き出す「成清海苔店」独自の技術です。
5.見た目ではなく、海苔本来の味わいを大切にする
海苔は色やツヤなどの外観が評価の基準で、少々小さな穴が空いていたり、青海苔が付着していたりすると、格付けが下がってしまいます。しかし、成清さんが取引している「皿垣漁協」は、7~8年前に「最近の海苔は、海苔本来の味じゃない。本来の海苔の味を取り戻したい」との思いから、実際に海苔を一枚一枚焼いて食べ、うまかったもの上位にランクする『味検査』を行うようになりました。「少々色が悪くても、うまかったら1ランク上げます。「酸処理」を行わない海苔には、「海苔本来の味がある」と言います。「皿垣漁港」は、先駆けて味検査を導入するなど、海苔の見かけよりも「うまさ」にこだわった海苔づくりを行っています。
秋芽一番摘の海苔ができるまで
「成清海苔店」が使っている、秋芽一番摘みの海苔は、とても手間ひまをかけて育てられています。昔と変わらぬ養殖法によって、おいしさが際立つ海苔が出来あがります。
春、海苔のタネ作り
海苔の養殖は、春ごろから始まります。まず、かき殻に、海苔の「糸状体」をもぐりこませます。
海苔は海藻の仲間なので、「糸状体」も光合成をして栄養(窒素、リン)を吸収します。なので、かき殻糸状体を育てるときは、海苔が病気や栄養不足にならないように細かな健康管理が必要になります。
約3ヶ月たつと、真っ白いかき殻に少しずつ胞子の黒い斑点が現れ始めます。
秋、海苔のタネ付け
海水温が下がる9月半ばごろから10月上旬になると、成長した「糸状体」は分裂し、「殻胞子(かくほうし)」を放出します。この殻胞子が海苔のタネにあたります。
この殻胞子を網につけるのが「タネ付け」です。毎日、「糸状体」の熟し状態を顕微鏡で確認しながら、海苔のタネを厚くもなく薄くもなく網につける作業は、繊細な技術が必要です。
熟した糸状体のついたかき殻1~2個を入れた「落下傘(らっかさん)」と呼ばれるビニール袋に入れて、30~35枚重ねた網の下に吊るします。
海苔の養殖は、台風や長雨、残暑など自然的条件に左右されやすいので、水温と胞子の放出のタイミングをうまく合わせることが、その年の海苔の味に大きく影響します。
さまざまな困難を乗り越えて育てる、育苗期
育苗期は、1年で1番生産者の方が神経を使う季節です。この時期は、年によって残暑や台風などがあり、気温や水温が不安定な時期です。これらを乗り越えてはじめておいしい海苔が作れるのです。
タネをつけた海苔網は、網を重ね張りした常態で海苔の芽を育て、珪藻やバクテリアの付着に注意しながら網の重ね枚数を減らしていきます。網の海苔の芽が2cm位出てくれば、20~25枚に重ねられていた網は、15枚、10枚、5枚とじょじょに重ね枚数を減らし1枚張りに展開していきます。養殖網の一部を残して、残りの網は冷凍保管をします。
収穫のとき
海苔の芽は、半月ほどで20cmくらいに伸び、収穫できるほどの長さになります。
産地によって収穫時期は異なりますが、有明海では11月中旬から始まり、翌年の3~4月まで収穫は続きます。
一度収穫した海苔網は、その後2週間で再収穫が可能になります。このサイクルを4回ほど繰り返して、冷凍しておいた次の海苔網に交換します。
製造工程(図)
収穫後の流れ
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水洗い
陸揚げした海苔の原藻には珪藻が付着しているため、まず海水できれいに洗って珪藻を除去します。その後、真水で洗浄し細かくミンチ状に裁断します。
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脱水
ミンチされた海苔は、ノリ簀(す)に流し込まれ、抄き工程へ。抄かれた海苔は、すぐにスポンジで脱水されます。
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乾燥
乾燥装置に入り、熱風で水分を10%前後に乾燥させます。40~80℃の温度を保ちながら約2~3時間かけて乾かします。
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袋詰め
乾かした海苔は、検出機で品質チェックが行われ、10枚ずつ2つ折りにされ、袋詰めされ出荷します。
こうした工程を経て、お客様の食卓に「成清海苔店」のこだわりの海苔が並ぶのです。