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オーガニックコスメでUV対策

天然成分で、安心・安全なサンケアを「オーガニックコスメでUV対策」 UV対策をするなら、紫外線吸収剤や美白剤、合成ポリマー、合成界面活性剤などの化学成分がないコスメを選びたいもの。効果があって、肌を健康にするのは、やっぱり天然成分主体のオーガニックコスメです。

高いSPF値にまどわされない
最近、やたらとSPF値の高いサンスクリーン剤が発売されています。ところがSPF値を高めてゆくと、SPF15前後までは紫外線防御率が効果的に高まるのですが、それを過ぎると紫外線防御率の上昇割合は低くなり、SPF20~30あたりで上昇がほぼ止まるというデータがあります。そのため海外では、SPF30以上の表示が制限されているのです。

一般的に黄色人種であるアジアの人々は、欧米人に比べて紫外線のリスクが低いことも知られています。このようなことを考えれば、毒性が疑われている紫外線吸収剤を加えて、SPF値の高さを競うことは無意味なのでは。

ごく日常では、真夏でもSPF15あれば十分です。SPF15程度なら、天然成分だけで十分カバーできます。野外でのレジャーのときは、こまめに塗りなおすなどの工夫を。帽子や日傘を併用すれば、よりよいでしょう。
太陽を浴びたあとのケアは、植物成分が安心
多くの美白化粧品は合成ポリマーで肌をふせぎ、合成界面活性剤で肌のバリアを壊して肌を傷め、よりメラニンが生成、沈着しやすい状況をつくってしまします。美白剤の配合もじつは少なく、わずかな天然成分も化学合成成分の中ではほとんど無力です。メラニンの過剰な生成を抑え、色素沈着を防ぎ、肌の疲れを回復するためには、合成ポリマーや化学成分を使わず、植物成分主体のオーガニックコスメでのお手入れが正解です。

乾燥は紫外線で受けたダメージを長く残してしまいます。まずは化粧水でたっぷり水分補給して、マスクなどを使って肌を元気にしましょう。

*オーガニックUV対策Q&A*

Q.なぜ植物成分でUVケアをすると良いのですか?

A.大きな理由のひとつは、一般の化粧品に含まれる合成成分が肌のバリアを壊してしまうからです。

肌の表面は皮脂によって守られています。これはいわば皮脂バリアで、汚れや毒性物質が肌の内部に侵入するのを防ぎます。

多くの化粧品には、水と脂を溶かせ合わす乳化によって、この大切な皮脂バリアを壊してしまう石油由来の合成界面活性剤が配合されています。もちろん一般のUVクリームもこの合成界面活性剤は含まれています。(※通常、3種類から5種類もの合成界面活性剤がUVクリームに使われています)。じつはこの合成界面活性剤が強力で、皮膚細胞の細胞膜を溶かして、細胞を萎縮させてしまいます。ということは、肌は皮脂バリアをなくし、無防備な肌になるというわけです。

このような無防備な肌の上に強い紫外線が当たれば、肌がダメージを受け、シミやくすみが増えていくのは目に見えています。とくに合成成分の紫外線吸収剤は、皮脂バリアが壊された肌の奥にまで浸透し、シミの原因になることもあります。合成成分に頼るスキンケアだはなく、肌の再生力を促す植物成分の力を借りることをおすすめしています。

Q.紫外線がなぜ肌にダメージを与えるのですか?

A.紫外線を浴びると「フリーラジカル」という変性物質が発生し、DNAの結合を壊し、遺伝子配列を変化させてしまいます。そして、肌の老化を早めてしまうのです。

その「フリーラジカル」の代表が活性酸素で、細胞を酸化して、真皮層のコラーゲン繊維を減少、変性し、弾力性をなくしてしまうのです。また真皮層にあるエラスチンという弾力繊維もダメージを受けます。こうした変性物質の影響が、肌にシミやくすみ、シワとなって現れるのです。

Q.シミやくすみはどうして増えていくのでしょうか?

A.シミの原因であるメラニンは角質層にあるます。ところが合成成分を主とした化粧品を使い続けていると、本来の肌の機能が衰え、はがれ落ちるべき角質がそのまま残ることがあります。

そして角質層が不必要に厚くなるばかりでなく、角質とともに落ちるべきメラニンも残留して、シミやくすみになるのです。あるいは角質層が薄くなってペラペラになり、表皮の防衛反応が過剰になってメラニンが大量に作られることもあります。最悪の場合、行き場を失ったメラニンが真皮にまで落ち込んでしまうこともあります。そうなると、容易には取り除きにくくなります。

Q.メラニンを抑えるにはどうすればいいのですか?

A.肌には紫外線を防御する機能が備わっています。じつはそれがメラニンなのです。

皮膚の表皮でメラニンは紫外線をシャットアウトし、DNAの損傷や肌へのダメージを防いでいます。ですから、メラニン色素は、肌を守るためには不可欠なものです。逆にメラニン色素が不足すると、皮膚組織に過度の紫外線が浸入し、シミ、シワ、肌の老化を招きます。メラニンが生成されると、見た目には「日焼け」し、肌が黒くなりますが、これ自体は心配すべきことではありません。肌の機能が正常なら、メラニンは角質とともにはがれ落ち、肌に残ることはないのです。つまり、ターンオーバーを正常にし、健康な肌になれば、メラニンも目立たなくなります。

メラニン生成を抑えることに躍起になるよりも、正常なターンオーバーができるように肌を健康に保つことが大切です。そうした自然治癒力を引き出してくれるのが植物成分なのです。

アロエやヘチマなどに含まれる多くの成分には日焼け後のほとりを抑えたり、ターンオーバーを正常にするはたらきがあります。使いやすい化粧水でたっぷりと水分を補給しながら紫外線対策を。

Q.普段はオーガニックコスメでケアしているので、UVだけは一般の化粧品でも大丈夫ですか?

A.一般のUV化粧品には高いSPF値と使い心地の良さを両立させるために石油由来の紫外線吸収剤が含まれています。しかし紫外線吸収剤は薬事法によって使用量が制限されるほど、強い刺激があります。ベビー、子供向けには配合が避けられているほどです。

一般に紫外線吸収剤としてよく使われているオキシベンゾン、PABAなどは、石油系の合成成分です。とくにオキシベンゾンは、アレルギー性が高く、環境ホルモンになる不安があります。合成成分の紫外線吸収剤は、皮脂バリアが壊された肌の奥にまで浸透し、シミとなって出てくる不安があります。

さらにUV化粧品が使われる夏場は蒸し暑く、べたつきがちな油分は敬遠されます。そこでベースとして使われているのが、合成ポリマーです。しかし合成ポリマーは、合成樹脂の膜で肌を覆うようなもので、水にはいっても落ちにくいかわりに皮膚呼吸を妨げます。そして合成ポリーマーを落とすには強い合成界面活性剤を含む洗浄剤が必要で、これも肌に深刻なダメージを与えるのです。

たとえ一時的な使用でも、決して安全とは言い切れません。

シルクには肌の上で紫外線を散乱させる効果があります。天然のシルクパウダーは肌を守る強い味方です。

Q.植物成分だけで、本当に紫外線を防止できるのですか?

A.UV対策に効果を発揮する植物成分はいろいろあります。合成成分は、一時的には完璧に紫外線をシャットアウトしますが、かなり時間がたってからくすみやシミの問題が出てきます。ですから健康と美を巣中におさめるのは、肌のターンオーバーを正常にする安全性の高い植物成分に軍配が上がるでしょう。

比較的、安全性が高いといわれる紫外線散乱財の酸化チタンや酸化亜鉛は、使用感が重いのが欠点ですが、最近は改善されてきて、白浮きしないUVミルクなども出てきました。

またUV対策に高い効果を発揮するオウバク、ドクダミ、アロエなど植物成分をためしてみましょう。植物成分は、肌を健康にしながらメラニンを目立たなくしてくれます。

植物だけでなく、シルクなど昆虫由来の原料にもUV効果のあるものがあります。

また、海藻、十薬、オウバクなどなど、じつは日本古来の美容材料にはUVケアに役立つ素材がたくさんあるのです。こういった成分が使われた化粧品を使うことがおすすめです。

皮膚科医・筑丸志津子先生にインタビュー

天然のメディカルコスメを使う皮膚科医・筑丸志津子先生
天然成分のメディカルコスメを治療現場で使用しているという自然派の皮膚科医・筑丸志津子先生。聞くところによれば最近は夏でも肌が乾燥している人が増えているそう。たしかに冷房や紫外線量の増加など、肌を乾燥させる原因もありますが、化粧品の合成成分も肌の機能を壊していることが大きな原因とのこと。早速、筑丸先生に乾燥肌に良いコスメ選びをうかがいました。

―― 今日はオーガニックコスメ相談室でも質問の多い乾燥肌について、お話をうかがいにきました。

乾燥肌といえば、冬に肌が乾燥しても普通は6月ぐらいには乾燥によるかゆみなどがおさまってくるものです。それが最近は、夏になってもそれが治らない、一年中乾燥している人が多いですね。乾燥がすすむとトラブルに発展しがちです。たとえば花粉の時期に、乾燥肌に花粉がついて、花粉皮膚炎になる人もいます。

―― なぜ、乾燥肌が増えてきたのでしょうか?

気候や環境の変化もあって、肌がついていかないこともあるのですが、合成界面活性剤入りの化粧品を長く使ったために、肌の水分をとじこめておく力がなくなっているようですね。肌の調子が悪いといってくる方に化粧かぶれが原因という人も多いです。同じ化粧品を長く使っているので気づかないのです。

―― 水分をとじこめる力がないとは具体的にどういうことでしょうか?

細胞のひとつひとつには水分がふくまれていて、皮膚の外側の角質層、表皮層がバリアとなって、皮膚を細菌から守ったり、水分を出さないようにしています。それが皮膚を守る構造です。
ところが化粧品の合成成分がこのバリアを壊してしまうのです。すると水分が蒸発して肌の乾燥がすすむのですよ。合成成分は肌のバリアを壊して、体内に入り、血液の流れにそって全身をめぐって肝臓にダメ―ジを与える可能性もないわけではありません。

*肌は外側から角質層、表皮層(顆粒層、有棘層、基底層)、真皮、皮下組織からなります

―― 合成成分についてきちんと知っておかないと怖いですね。
少しでも乾燥を防ぐためにはどうしたらいいのでしょうか?

天然成分のコスメを使うのはもちろんですが、実はクレンジングと洗顔が原因でトラブルになることが多いのです。どちらも洗い流してしまうので、トラブルがわかりにくいのです。

―― たしかに洗顔は洗い流すので、乾燥とは関係ないと思っていましたが、
どんな点に気をつけるのですか?

洗顔はナチュラルな石けんを使うのが基本で、それを使えばふつう、トラブルはあまりおこらないはずです。
でも石けんもきちんと選ばないといけませんね。天然成分入りをうたった石けんの中には、たとえばものすごく不自然な色をしていたりするものがあります。そういう不自然さは、合成成分をうたがったほうがいいですよ。

―― 昔「やせる石けん」ってありましたが、ほんとに疑っちゃいます(笑

石けんやクレンジング剤に合成界面活性剤や発泡剤などの合成成分が入っているものは、やめましょう。肌のバリアをこわしてしまいます。

―― 合成成分のメイクを使うと、メイクを落とすために、合成成分入りの強い洗顔剤を使うという悪循環も生まれますね。

そうです。それから皮膚からは油分がでます。それが皮脂膜として、肌を保護する役目をはたすのですから、肌の油分を取りすぎる洗顔料はやめましょう。肌荒れの原因になります。

*皮脂は真皮層の皮脂腺から分泌されます。

―― でも肌がテカるがいやなので、ついつい油分をとりたくなるのですが……

肌がテカるのは皮脂分がでてくるからですが、それは水分の蒸発を防ぐためであって、自然な現象です。
ところが最近は、皮脂を抑える化粧品が好まれて、肌を守ってくれる皮脂の分泌を抑えるので、リズムがくずれ、かえって肌の新陳代謝が悪くなります。

―― だから、洗いすぎてはいけない。テカリ対策は、まめに化粧直しをするのが一番だということです。

それとメイクを落とした後や洗い流した後に、肌に良い成分が残る石けんやクレンジングをおすすめします。米ヌカやハチミツなどの保湿成分入りを選ぶとよいでしょう。
それから、洗うときにひとつ注意。本来、弱酸性の肌にアルカリ性である石けん分を長くつけておくのは良くないので、2、3度さっと顔をなでて洗う程度の短時間で洗い流しましょう。

―― 石けん洗顔だけで大丈夫ですか?
朝は水でバシャバシャやるだけの人もいますが、それでもかまいませんか?

メイクを落とすクレンジングだけだと皮脂の汚れが残ることがあるので、その後に石けんを使ったほうが万全です。
寝ている間の皮脂分泌があるので、朝も石けんを使ったほうがいいと思います。でも誰も同じということではないので、自分の肌がどんな状態かをしっかりと把握することが大事ですよ。

―― 洗顔後の化粧水についてうかがいます。化粧水に入っている天然成分もいろいろありますが、保湿のためにどんな成分がおすすめですか?

甘草、植物プラセンタ、ヨクイニン(はと麦)の3つがいいですね。この成分が入ったコスメがおすすめです。なかでも甘草と、ヨクイニンの保湿力はすごいですよ。また米ヌカ、ハチミツ、ロ―ズも保湿に関してはすぐれていますね。
たとえばクレイパックは肌の引き締め効果がありますが、少し乾燥しがちです。ハチミツ、米ヌカ、ロ―ズ水などをまぜて、保湿成分が吸収できるようするなど、ひと工夫してください。

―― 夏はついクレイパックなどで汚れを落としてすっきりしたいので、それはいい対策です!!

ロ―ションをつけた後は、クリ―ムやオイルをつけて膜を作り、水分を閉じ込めましょう。保湿効果がぐんとアップしますよ。おすすめのオイルはホホバオイルやグレ―プシ―ドオイル、ココナッツオイルが肌になじむのでおすすめです。それにシア脂も抗酸化力があっていいですよ。

―― クリ―ムや乳液にこういったおすすめのオイルが含まれているかどうかもひとつの基準ですね。編集部としては、夏のクリ―ムがべとつくのがいなや人にはジェルタイプの美容液をおすすめしますよ~。

筑丸先生、今日はどうもありがとうございました。

筑丸志津子先生

医学博士。1986年東海大学医学部卒業後、病院、クリニックなどの勤務を経て、現在、ケセラ・スキンケアクリニック院長。臨床医としての活動のほかに、分子腫瘍免疫学、細胞老化制御などの研究を行っている。